ここでは11種類のメジャードロップ2ヴォイシングを紹介します。
コードフォームは形だけでなく、度数と関連させて覚えることが大切です。度数を覚えると自分でコードが作れるようになります。
覚えるときは全てのフォームではなく、響きを聴いてカッコいいと思ったものだけに厳選するのがおすすめです。
各メジャーコードの音源を聴くだけでもイヤートレーニングになるので、じっくりとコードの響きを楽しんでみてください。
Ma7 (R-3-5-7)
ギターで弾くメジャー・セブンス・コードとしてもっとも一般的なフォーム。まずはこのフォームを度数で覚えましょう。
第1転回形はルートと7thが半音でぶつかる美しいヴォイシングです。
3~6弦を使ったM7コードのドロップ2ヴォイシング
2~5弦を使ったM7コードのドロップ2ヴォイシング
1~4弦を使ったM7コードのドロップ2ヴォイシング
Ma7をターンアラウンドで使った例
Ma9 (9-3-5-7)
Ma7のルートを9thに変えるとメジャー・ナインス・コードになります。3rdをルートとするm7と同じフォームです(CMa9=Em7)。
3~6弦を使ったM9コードのドロップ2ヴォイシング
2~5弦を使ったM9コードのドロップ2ヴォイシング
1~4弦を使ったM9コードのドロップ2ヴォイシング
Ma9をターンアラウンドで使った例
M7(13) (R-3-7-13)
Ma7の5thを13thにするとメジャー・セブンス・サーティーンス・コードになります。
低音弦を使ったフォームはどれもストレッチになるので、実戦には不向きですが、作曲のアイデアとして活用できます。
3~6弦を使ったM7(13)コードのドロップ2ヴォイシング
2~5弦を使ったM7(13)コードのドロップ2ヴォイシング
1~4弦を使ったM7(13)コードのドロップ2ヴォイシング
Ma7(13)をターンアラウンドで使った例
M13 (9-3-13-7)
Ma9コードの5thを13thにするとメジャー・サーティーンス・コードになります。
3rdをルートとするm7(11)コードと同じフォームです(CMa13=Em7(11))。
3~6弦を使ったM13コードのドロップ2ヴォイシング
2~5弦を使ったM13コードのドロップ2ヴォイシング
1~4弦を使ったM13コードのドロップ2ヴォイシング
Ma13をターンアラウンドで使った例
6 (R-3-5-6)
ビバップではMa7よりも使われるシックス・コード。Ma7コードの7thを6thに変えたフォームです。
6thをルートとするm7コードと同じフォームになります(C6=Am7)。
3~6弦を使った6コードのドロップ2ヴォイシング
2~5弦を使った6コードのドロップ2ヴォイシング
1~4弦を使った6コードのドロップ2ヴォイシング
6コードをターンアラウンドで使った例
C6のコードフォームはAm7のコードフォームと同じなので、上記のコード進行をAm7-Cm7-Fm7-Bbm7にリハモできます。
コードフォームはただ覚えるだけではなく、他のフォームと共通点はないか理論と関連させ、リハモのアイデアとして活用することができます。
6(9) (9-3-5-6)
6コードのルートを9thに変えるとシックス・ナインス・コードになります。
6thをルートとするm7(11)コードとしても使えます(C6(9)=Am7(11))。
3~6弦を使った6(9)コードのドロップ2ヴォイシング
2~5弦を使った6(9)コードのドロップ2ヴォイシング
1~4弦を使った6(9)コードのドロップ2ヴォイシング
6(9)コードをターンアラウンドで使った例
6(#11) (R-3-#11-6)
6コードの5thを#11thにするとシックス・シャープイレブンス・コードになります。
#11thをルートとしたm7(b5)コードと同じフォームです(C6(#11)=F#m7(b5))。
3~6弦を使った6(#11)コードのドロップ2ヴォイシング
2~5弦を使った6(#11)コードのドロップ2ヴォイシング
1~4弦を使った6(#11)コードのドロップ2ヴォイシング
6(#11)をターンアラウンドで使った例
ギターで弾くm7(b5)はボイシングにトライトーンが出てくるので、メジャーコードを表現するときには不向きです(トライトーンがあるとドミナントの響きに聴こえてしまうため)。
#11thの入っているメジャーコードは#11thをルートとしたm7(b5)にリハモできる、ただしボイシングには注意が必要と覚えておきましょう。
M7(#11) (R-3-#11-7)
Ma7の5thを#11thにするとメジャー・セブンス・シャープイレブンス・コードになります。
第1転回形はストレッチフォームなので実用的ではありませんが、その他のフォームは十分活用できます。
3~6弦を使ったM7(#11)コードのドロップ2ヴォイシング
2~5弦を使ったM7(#11)コードのドロップ2ヴォイシング
1~4弦を使ったM7(#11)コードのドロップ2ヴォイシング
Ma7(#11)をターンアラウンドで使った例
M9(#11) (9-3-#11-7)
Ma7(#11)のルートを9thにするとメジャー・ナインス・シャープイレブンス・コードになります。
3~6弦を使ったM9(#11)コードのドロップ2ヴォイシング
2~5弦を使ったM9(#11)コードのドロップ2ヴォイシング
1~4弦を使ったM9(#11)コードのドロップ2ヴォイシング
Ma9(#11)をターンアラウンドで使った例
Ma7(#5) (R-3-#5-7)
コンテンポラリー系の曲で使われるメジャー・セブンス・シャープファイブ・コード。Ma7の5thを#5thにしてできるコードです。
3~6弦を使ったM7(#5)コードのドロップ2ヴォイシング
2~5弦を使ったM7(#5)コードのドロップ2ヴォイシング
1~4弦を使ったM7(#5)コードのドロップ2ヴォイシング
Ma7(#5)をターンアラウンドで使った例
M9(#5) (9-3-#5-7)
Ma7(#5)のルートを9thにするとメジャー・ナインス・シャープファイブ・コードになります。
3rdをルートとするドミナントコードと同じフォームです(CMa9(#5)=E7)。
3~6弦を使ったM9(#5)コードのドロップ2ヴォイシング
2~5弦を使ったM9(#5)コードのドロップ2ヴォイシング
1~4弦を使ったM9(#5)コードのドロップ2ヴォイシング
Ma9(#5)をターンアラウンドで使った例
ボイシングにトライトーンが入っているためドミナントの響になってしまいます。そのためMa9(#5)のボイシングとして使われることはありません。
まとめ
メジャードロップ2ボイシングは基準となるMa7のフォームから、1つずつ度数を変えていくことで別のコードに変化させることができます。
まずはMa7のフォームを度数で覚え、他のコードの度数と比べてみることを習慣づけてみてください。
また、自分でコードフォームを作るときは、今回の6(#11)とMa9(#5)のように、トライトーン(ドミナントの響き)が入らないようにしましょう。
作ったフォームは必ず弾いて、その響きがカッコよく感じるかどうか確認することを忘れずに。
- Ma7のフォームを度数で覚える
- トライトーンの入っているフォームは避ける
この2つを意識してコードフォームを覚えてみてください。
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