Celia(シリア)はバド・パウエルのアルバム「Jazz Giant」の2曲目に収録されています。
リズムチェンジのフォームをもとにしていますが、Aセクションは大胆にアレンジされているのが特徴です。
音源を聴きながらリードシートを追ってみてください。
Celiaリードシート
Celiaリードシートの作り方
リードシートは曲のサイズ、メロディ、コードネーム(ベースとピアノのコピー)の順番に作っていきます。まずは曲を聴いて全体像を軽くスケッチしておきましょう。
- イントロ 8小節
- テーマ A-A-B-A-C 各8小節=40小節
- ソロセクション A-A-B-A
- 後テーマ A-A-B-A エンディング
メロディをコピーする
メロディは前テーマ、後テーマ両方をコピーすることで正確性が増します。
前テーマ
後テーマ
エンディング以外の違いはA’セクションの2箇所のみです。
今回は楽譜の読みやすさを優先して2回目のメロディは表記せず1回目を採用しています。
ベースラインをコピーする
ジャズではベースがコードのルートを弾かないことも多いですが、ルートを弾いていると仮定してコードネームを仮で書いておきます。
前テーマベースライン
後テーマベースライン
ベースラインをコピーしていくと、「ここは3度ベースかも」「ここはII-Vかも」などと予測ができるようになってきます。予測できる箇所はコードネームの上にメモしてきましょう。
ピアノのコンピングをコピーする
ピアノのヴォイシングはギターでは弾きづらいことが多いので、完コピではなく弾けるようにアレンジしていきます。
コードネームは、コピーしておいたベースラインと照らし合わせながら書いておきましょう。
前テーマピアノコンピング
イントロの2小節目はホールトーンスケールのサウンドが特徴です。
そのためコードネームにはホールトーンを想定する9(#11)のテンションを指定しています。
後テーマピアノコンピング
後テーマのコンピングはA”の最後にエンディングが付きます。それ以外は前テーマとほとんど変わっていません。
ベースとピアノを合わせてコードネームを付ける
ベースラインとピアノのヴォイシングを合わせたコードネームをメロディの上に書けばメロディ部分のリードシートは完成です。
イントロを加え、エンディングをコーダとして付け足せばCeliaのリードシートが完成します。
アルバム『Jazz Giant』
Celiaの他にStrictly Confidentialも収録されています。CherokeeやBody and Soulなどのジャズスタンダードでの名演も必聴。
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