コラム

曲名がAからはじまるスタンダード(THE NEW REAL BOOK Vol.1)

THE NEW REAL BOOK Vol.1に収録されているAからはじまる曲のプレイリストです。

  1. Affirmation
  2. Airegin
  3. All Of Me
  4. All The Things You Are
  5. Always There
  6. Ana Maria
  7. Angel Eyes
  8. Anthropology
  9. Autumn Leaves

YouTubeプレイリスト(YouTube公式で公開または著作権の処理済みのリンクに限定しています)

Spotyfyプレイリスト(Jeff LorberのAlways Thereは未配信)

各曲の別テイクを紹介していきます。

Affirmation

ジョージ・ベンソンの演奏で有名ですが、作曲者はJose Felicianoホセ フェリシアーノ。1975年に発売した自身のアルバム「Just Wanna Rock ‘N’ Roll」が初演。クラシカルなガットギターのサウンドになっています。

配信されているのはホセ・フェリシアーノの再録音バージョンです。

https://youtu.be/Zq7exbSIrKc

『Just Wanna Rock ‘N’ Roll』

1975年録音
Guitar, Bass, Congas – Jose Feliciano
Flute – Jackie Kelso, Jim Horn
Keyboards – Thomas Hensley
Drums – David Kemper

Airegin

AireginはSonny Rollinsソニー ロリンズ作曲。ギタリストではウェス・モンゴメリーの演奏が有名です。


https://youtu.be/q72GV9cwkr8

『The Incredible Jazz Guitar』

1960年録音
Wes Montgomery – electric guitar
Tommy Flanagan – piano
Percy Heath – bass
Albert Heath – drums

タイトルのAireginはNigeriaを逆から読んだもの。辞書にはのっていない造語です。

All Of Me

Gerald Marksジェラルド マークスSeymour Simonsシーモア シモンズの共作。THE NEW REAL BOOKはキー=Cで記譜されていますが、キー=Cでの演奏は少ないです。

1931年のPaul Whitemanのバージョン(キー=Eb)。ボーカルのMildred Baileyが歌うところはキー=Gメジャーに転調。

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1932年のLouis Armstrongのバージョン(キー=Bb)

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1951年のチャーリー・パーカーのバージョン(キー=Ab)

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1959年のデューク・エリントンーのバージョン(キー=Ab)

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唯一キー=Cのボーカルバージョン。Michael Bubléマイケル ブーブレが歌うAll Of Me

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All The Things You Are

1939年ジェロム・カーン作曲。7(#9)コードを使ったイントロが有名ですが、もともとは別のイントロがついていました。

1939年のTommy Dorseyのバージョン

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Tommy DorseyバージョンのAll The Things You Areのイントロ楽譜

1939年のArtie Shawのバージョン

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Artie ShawバージョンのAll The Things You Areのイントロ楽譜

1939年のMildred Baileyのバージョンはリードシートにしています。
ミルドレッド・ベイリーが歌うAll The Things You Areリードシート

7(#9)を使ったイントロはプレイリストに入れたディジー・ガレスピーのバージョンではじめて使われました。

Always There

Ronnie Laws and William Jefferyの共作。THE NEW REAL BOOKには1982年のJeff Lorberのバージョンが載っていますが、初演は1975年Ronnie Lawsのアルバム「Pressure Sensitive」。

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『Pressure Sensitive』1975年発売
Ronnie Laws – tenor saxophone, soprano saxophone, flute
Jerry Peters – electric piano, synthesizer
Mike Cavanaugh, Joe Sample – clavinet, electric piano
Roland Bautista – guitar
Clint Mosley – electric bass
Steve Guttierez – drums
Joe Clayton – conga, tambourine, flexatone

翌年には歌詞をつけたボーカルバージョンがSide Effectのアルバム「What You Need」に収録されています。

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『What You Need』1976年発売
Vocals – Helen Lowe
Guitar – Marlon McClain
Keyboards – Donald Hepburn, Michael HepburnLead
Bass – Nathaniel Phillips
Drums – Bruce Carter
Percussion – Bruce Smith

もっとも有名なのはインコグニートのバージョン。

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『Best Of Incognito』

2000年発売

曲のメインパートとアドリブセクションは2小節のループ。

Always Thereコード進行楽譜

シンプルでありながら、マイナーとメジャーを行き来する洗練された響き。Fマイナーペンタトニックスケールだけで弾いてもかっこよく聞こえるので、アドリブ練習におすすめのコード進行です。

Ana Maria

Wayne Shorter作曲。タイトルは夫人の名前から。原曲のアドリブはG7(b9)susとEb/Gのループですが、ギタリストが取り上げるときはメロディのフォームでアドリブすることが多いです。

カート・ローゼンウィンケルのバージョン

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『Reflections』

2009年録音
Kurt Rosenwinkel – Guitar
Eric Revis – Bass
Eric Harland – Drums

 

マイク・モレノのバージョン

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『REVERENCE』
2009年発売
Kendrick Scott (D)
Walter Smith III (Ts)
Mike Moreno (G)
Gerald Clayton (P)
Derrick Hodge (B)

 

Nelson Verasのバージョン(ソロギター)

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『Nelson Veras』

2004年発売
Nelson Veras – guitar

Angel Eyes

作曲はMatt Dennisマット デニス。Everything Happens To Me、The night we called it a day、Let’s Get Away from It All、Violets for Your Furs、Will You Still Be Mineなど多くの名曲を生み出したシンガーソングライターです。

Angel Eyesは1953年の映画Jenniferで披露された曲。このときのキーはDマイナー。Matt Dennis本人のレコーディングバージョンもキーDマイナーです。

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フランク・シナトラのバージョンはBセクション始まりですが、THE NEW REAL BOOKと同じキー=C。

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エラ・フィッツジェラルドはキー=Aマイナー。

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ギタリストのバージョン

ウェス・モンゴメリー(キー=Dマイナー)

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ジム・ホール(キー=Aマイナー)

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『Live!』

1975年発売
Jim Hall — guitar
Don Thompson — bass
Terry Clarke — drums

Anthropology

ディジー・ガレスピーとチャーリー・パーカーの共作。異名同曲にチャーリー・パーカー作曲のThriving On A Riffがあります。

ギタリストのアルバムではめったに取り上げられませんが、Dale Bruningデール ブラニングBill Frisellビル フリゼールのデュオアルバム「Reunion」で聴くことができます。

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『Reunion』

2001年発売
Dale Bruning — guitar
Bill Frisell — guitar

Autumn Leaves

作曲はJoseph Kosmaジョゼフ コズマ。オリジナルのタイトルはフランス語で「Les Feuilles mortes」。1946年のフランス映画「Les Portes de la Nuit」のために書いた曲です。日本では「枯葉」として有名。

原曲は1分10秒ほどのイントロがあります。キーはDマイナー。

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キー=Gマイナーで有名にしたのは、ピアニストAhmad Jamalアーマッド ジャマルのバージョン。

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『The Ahmad Jamal Trio』

1955年発売
Ahmad Jamal – piano
Ray Crawford – guitar
Israel Crosby – bass

 

CannonBall Adderleyキャノンボール アダレイのアルバム「Somethin’ Else」以降、ほとんどのアーティストがキー=Gマイナーで演奏しています。

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『Somethin’ Else』
1958年発売
Cannonball Adderley – alto saxophone
Miles Davis – trumpet
Hank Jones – piano
Sam Jones – bass
Art Blakey – drums

 

ギタリストではなんといってもジム・ホールの演奏。ロン・カーターとのデュオアルバム「Alone Together」に収録されています。

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『Alone Together』

1972年発売
Jim Hall – guitar
Ron Carter – bass

THE NEW REAL BOOK Vol.1

日本では中央アート出版やATNが販売(値段は約9千円)していましたが、現在は販売中止。海外直輸入販のみAmazonのマーケットプレイスで販売されています。

『The New Real Book, Volume 1』

1988年発売
SHER MUSIC CO

Sher MusicのウェブサイトではPDF版が26$で販売されています。
https://www.shermusic.com/0961470143-de.php

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