Ed MottaのSmileは16ビートのおしゃれなポップス。アドリブセクションのコード進行は4つのコードしか出てきませんが、ペンタ1発では弾けない曲者コード進行です。
- ジャズスタンダード以外のコード進行で練習したい
- ペンタ1発のアドリブを卒業して、次のステップに進みたい
- フュージョン系に興味がある
方はぜひ挑戦してみてください。
アドリブセクションのコード進行
コード進行分析と使えるスケール
II-Vを受け皿、V-Iを矢印で表記すると次のようになります。
F#m7はIm7、IIm7どちらで捉えることもできます。
使えるスケールは以下の通り。
アドリブの材料が分かったら響きを覚えていきます。
(注)ドミディミはドミナントディミニッシュスケールの略。コンディミと同じ構成音です。
コード進行の響きを覚える練習
アドリブするために大切なことはコード進行の響きを覚えることです。そこで出てくるのがコードトーンです。コードトーンを弾くことでコード進行の響きを覚えることができます。まずは各コードのルートから弾いてみましょう。
各コードのルートから弾くコードトーン練習
コードトーンの響きを覚えたら、指板上の音の配置を覚える練習です。次のコードへ移るときに、そこからもっとも近いコードトーンにつなげていきます。
指板上のコードトーンの配置を覚える練習
スケールの響きを覚える練習
コードトーンを使ってコード進行の響きを覚えたら次はスケールです。練習方法はコードトーンのときと同じ。まずはルートからスケールを弾いてみましょう。
各コードで使えるスケールの響き
スケールの響きを覚えたら指板上の音の配置を覚える練習です。コードが変わるときにもっとも近いスケール音につないでいきます。
指板上のスケール配置を覚える練習
スケールを弾くときは何度の音がかっこよく感じるかを意識しておくことが大切です。アドリブするときに、このかっこよく感じた音を中心にすることで理想の演奏ができるようになります。
また、かっこよく感じる音は人それぞれ違います。自分だけがかっこよく感じる音をしっかりと意識してみてください。
Em7、F#m7でドリアンスケールを使った場合も練習しておきましょう。
Em7、F#m7でドリアンスケールを使った響き
指板上のドリアンスケールの配置を覚える練習
ここでは2〜7フレット付近で練習しましたが、他のポジションでも練習してみてください。
モチーフを使った練習
コード進行の響きとスケールの響きが覚えられたら、モチーフを使って練習していきます。モチーフは、誰かのコピーでも自分で作り出したものでかまいません。4〜8音くらいのモチーフを選んで弾いていきます。
4音モチーフの展開
7音モチーフ2
モチーフ練習は指板上のポジションどこでも自由に弾けるようにする練習に最適です。
ここまでできるようになれば、コード進行の響きとアドリブの材料になるスケール、指板上の音の配置が完全に覚えられているずです。
Smileのコード進行を使ったアドリブ例
コードトーン、スケール、モチーフ、そしてリックを使ったアドリブ例です。
ジャズギター寄り道ノートさんが理論書にも載っていないスケール?で取り上げていたEd MottaのSmileがどうにもかっこよくて演奏してみました。ペンタ1発で弾けるかなと思いきや、各コードを意識しないと全然かっこよくならず、一筋縄ではいかないコード進行です。
ちょうどAllen Hindsリックをコピーしていたときだったので、以下のAllenリックをアレンジして使っています。
Ed MottaのアルバムAOR
スティーリー・ダン、ドナルド・フェイゲンが好きな人はきっとハマります。収録曲はどれも洗練されたポップス。ぜひ聴いてみてください。
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