アドリブ

On Green Dolphin Streetのコード進行分析とアドリブ例

On Green Dolphin StreetはA(8小節)-B(8小節)-A(8小節)-C(8小節)の32小節で1コーラス。Ma7からm7への進行とII-V-Iが多く出てくるので初心者にもおすすめのスタンダードです。

キーEbで演奏されることが多いですが、ここではキーCのコード進行分析とアドリブ例を紹介します。

On Green Dolphin Streetコード進行

On Green Dolphin Streetのコード進行楽譜
コード進行を分析する目的は各コードの機能を理解し、使えるスケールを見つけ出すことです。

分析していく順番はいくつかありますが、jazzguitarstyle.comでは以下4つの順番で紹介していきます。

  1. II-V-Iを調べる
  2. 各コードの機能を調べる
  3. 使えるスケールを見つけ出す
  4. アドリブで実際に使ってみる

II-V-Iを調べる

II-V-Iの場所を調べるだけでほぼコード進行が分析できます。II-Vには下受け皿、V-Iには矢印を使います。
On Green Dolphin Streetのコード進行から251を調べた楽譜

これを踏まえて各コードの機能を調べていきましょう。

各コードの機能

On Green Dolphin Streetのコード進行の書くコードの機能楽譜
曲のキーをもとに各コードをローマ数字表記にします。ローマ数字にすることで、使えるスケールをみつけやすくなります。

各コード使えるスケール

On Green Dolphin Streetの各コードで使えるスケール楽譜
スケールの選択肢は1つではないですが、まずは基本となるスケールの響きを覚えておくことが大切です。

度数別の使えるスケールは「コード進行から使えるスケールを見つけ出す3つの方法」のページで紹介しています。
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On Green Dolphin Streetのコード進行を使ったアドリブ例

コード進行分析から選んだスケールを中心に使ったアドリブ例を音源にしたので参考にしてみてください。

On Green Dolphin Streetのコード進行を使ったアドリブ例ページ1楽譜
On Green Dolphin Streetのコード進行を使ったアドリブ例ページ2楽譜
On Green Dolphin Streetのコード進行を使ったアドリブ例ページ3楽譜
On Green Dolphin Streetのコード進行を使ったアドリブ例ページ4楽譜
On Green Dolphin Streetのコード進行を使ったアドリブ例ページ5楽譜

おすすめのギタリスト音源

様々なアーティストが残している名盤の中から、入手しやすいものを紹介します。

バーニー・ケッセル

『The Poll Winners』

録音日:1957年
Barney Kessel – guitar
Ray Brown – bass
Shelly Manne – drums

ジョー・パス

『Virtuoso 2』

1976年録音
Joe Pass – guitar

ウェス・モンゴメリー

ソロはなくコンピングのみですが、ウェスのコードワークが満喫できます。

『So Much Guitar!』

録音日:1961年
Wes Montgomery – guitar
Hank Jones – piano
Ron Carter – bass
Ray Barretto – conga
Lex Humphries – drums

グラント・グリーン

『Complete Quartets With Sonny Clark』

録音日:1961-62年
Grant Green – guitar
Sonny Clark – piano
Sam Jones – bass
Art Blakey – drums (disc one, tracks 1-7)
Louis Hayes – drums

ジョー・ディオリオ

『Live』

発売日:2006年
Guitar – Joe Diorio
Bass – Bob Magnusson
Drums – Jim Plank

ビレリ・ラグレーン、シルヴァン・リュック

『Summertime』

2009年録音
Bireli Lagrene – guitar
Sylvain Luc – guitar

この記事へのコメント

  1. megante より:

    アメリカ式にkey of Cでの解説でしたが、日本式にkey of E♭での解説も見たいです。

    • jazzguitarstyle.com より:

      解説はKeyが変わっても同じなので、Key=Ebに移調したII-V矢印と使えるスケールの楽譜を作りました。

      II-Vの矢印

      使えるスケール

  2. summer 2010 より:

    大変勉強になります。(「7つのアプローチメソッド・・・」も2年くらい前に買って参考にさせてもらっています。) 質問は、、、D – Db – C のところですが、アドリブ例のビデオは「使えるスケール」にあるスケールではなく、#11系の雰囲気に聞こえるのですが、D/C – Db/B – C/Bb みたいな捉え方でしょうか?

    • jazzguitarstyle.com より:

      7つのアプローチメソッド参考にして頂けて光栄です。
      D – Db – CはD7 – Db7 – CMa7で捉えていて、それぞれDリディアンb7-Dbリディアンb7-Cリディアンを使っています。
      説明不足失礼いたしました。

      • summer 2010 より:

        早速ご返事を頂きびっくりしています、ありがとうございます!!! 
        2年前にジャズの勉強を始めたころ、このサイトを見ても、内容が高度過ぎて手が届かない気がしていたのすが、最近ようやく書いてあることが少し実感できるようになってきました。
        Joeyさんのアドリブ例は、どれも端正かつ洗練されているうえに、タイムが絶妙でホントに素晴らしいです。
        (サイト自体の質・量ともネットで無料で閲覧できるのがもったいないくらいの内容と思います。あっ、有料にして下さいって意味じゃないです。)
        アドリブ例のTABを見てなぞって、コードとの関係を分析するのに、Jazz初心者の当方には1曲だけでもとんでもなく時間がかかるのですが、大変勉強になります。
        特に、アウトな感じ、浮遊感のあるフレーズなどはネットでも参考になるものが少ないので(質問させて頂いたLydian系などは特に)、このサイトの演奏付解説はとてもありがたいです。
        また、コメント、質問などお送りすることがあるかもしれません。
        今回はありがとうございました。

        • jazzguitarstyle.com より:

          サイト参考にして頂けてとても光栄です。
          何か気になることがありましたらいつでも書き込みください。
          練習楽しんでいただければ幸いです。

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