マイナーコードは大きく分けて4つに分類できます。
- マイナー・セブンス
- マイナー・シックス
- マイナー・セブンス・フラットファイブ
- マイナー・メジャー・セブンス
それぞれ基本形と転回形、そしてテンションを含んだドロップ3ヴォイシングを紹介していきます。
弾いてみてカッコいいと思ったコードフォームを覚えてみてください。
音源はルートをCで統一しています。
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12種のマイナードロップ3ヴォイシング一覧PDF
m7 (R-b3-5-b7)
ギターでもっともよく使われる6弦ルートのマイナー・セブンス・コードです。まずはこのフォームを度数で覚えましょう。
2~6弦を使ったm7コードのドロップ3ヴォイシング
1~5弦を使ったm7コードのドロップ3ヴォイシング
コードフォームを覚えるときはコード進行に合わせて実際に弾くのが効率的です。
ここではジャズスタンダードで必ずと言っていいほど出てくるII-V-Iを使います。
Dm7(b5)-G7-Cm7での使用例
m9 (9-b3-5-b7)
m7コードのルートを9thにするとマイナー・ナインス・コードになります。
b3rdをルートとするMa7コードと同じフォームになります(Cm9=EbMa7)。
2~6弦を使ったm9コードのドロップ3ヴォイシング
1~5弦を使ったm9コードのドロップ3ヴォイシング
Dm7(b5)-G7-Cm9での使用例
m7(11) (R-b3-11-b7)
m7コードの5thを11thにするとマイナー・セブンス・イレブンス・コードになります。
2~6弦を使ったm7(11)コードのドロップ3ヴォイシング
1~5弦を使ったm7(11)コードのドロップ3ヴォイシング
Dm7(b5)-G7-Cm7(11)での使用例
m11 (9-b3-11-b7)
m7(11)コードのルートを9thにするとマイナー・イレブンス・コードになります。
2~6弦を使ったm11コードのドロップ3ヴォイシング
1~5弦を使ったm11コードのドロップ3ヴォイシング
Dm7(b5)-G7-Cm11での使用例
m6 (R-b3-5-6)
m7コードの7thを6thにするとマイナー・シックス・コードになります。
6thをルートとするm7(b5)コードと同じフォームです(Cm6=Am7(b5))。
2~6弦を使ったm6コードのドロップ3ヴォイシング
1~5弦を使ったm6コードのドロップ3ヴォイシング
Dm7(b5)-G7-Cm6での使用例
m6(9) (9-b3-5-6)
m6コードのルートを9thにするとマイナー・シックス・ナインス・コードになります。
2~6弦を使った6(9)コードのドロップ3ヴォイシング
1~5弦を使った6(9)コードのドロップ3ヴォイシング
Dm7(b5)-G7-Cm6(9)での使用例
mMa7 (R-b3-5-7)
m7コードのb7thを7thにするとマイナー・メジャー・セブンス・コードになります。
2~6弦を使ったmMa7コードのドロップ3ヴォイシング
1~5弦を使ったmMa7コードのドロップ3ヴォイシング
Dm7(b5)-G7-CmMa7での使用例
mMa9 (9-b3-5-7)
mMa7コードのルートを9thにするとマイナー・メジャー・ナインス・コードになります。
2~6弦を使ったmMa9コードのドロップ3ヴォイシング
1~5弦を使ったmMa9コードのドロップ3ヴォイシング
Dm7(b5)-G7-CmMa9での使用例
m7(b5) (R-b3-b5-b7)
m7コードの5thをb5thにするとマイナー・セブンス・フラットファイブ・コードになります。
b3rdをルートとするm6コードと同じフォームです(Cm7(b5)=Ebm6)。
2~6弦を使ったm7(b5)コードのドロップ3ヴォイシング
1~5弦を使ったm7(b5)コードのドロップ3ヴォイシング
Dm7(b5)-G7-Cm7での使用例
m7(b5,11) (R-11-b5-b7)
m7(b5)コードのb3rdを11thにするとマイナー・セブンス・フラットファイブ・イレブンス・コードになります。
2~6弦を使ったm7(b5,11)コードのドロップ3ヴォイシング
1~5弦を使ったm7(b5,11)コードのドロップ3ヴォイシング
Dm7(b5,11)-G7-Cm9での使用例
m9(b5) (9-b3-b5-b7)
m7(b5)のルートを9thにするとマイナー・ナインス・フラットファイブ・コードになります。
b3rdをルートとするmMa7と同じフォームになります(Cm9(b5)=EbmMa7)。
2~6弦を使ったm9(b5)コードのドロップ3ヴォイシング
1~5弦を使ったm9(b5)コードのドロップ3ヴォイシング
Dm9(b5)-G7-Cm7での使用例
m7(#5) (R-b3-#5-b7)
m7コードの5thを#5thにするとマイナー・セブンス・シャープファイブ・コードになります。
2~6弦を使ったm7(#5)コードのドロップ3ヴォイシング
1~5弦を使ったm7(#5)コードのドロップ3ヴォイシング
Dm7(b5)-G7-Gm7(#5)での使用例
m7(#5)はIm7として使うことはなく、Im7の5度上のm7(#5)が使われます(Cm7に対してGm7(#5))。
まとめ
ジャズスタンダードで出てくるマイナーコードを中心にドロップ3ヴォイシングを紹介しましたが、すべてを覚える必要はありません。
カッコいいと思った響きのコードフォームに厳選して覚えることを意識してみてください。
コードを弾く機会はアドリブをする機会よりも多いです。
その度にカッコいいと思った響きのコードフォームを使っていれば、どんどん耳が洗練されていきます。
これこそが最高のイヤートレーニングです。
1つでもカッコいいと思った響きのフォームを覚えたら、ジャズスタンダードのコード進行の中で使って、前後のコードの流れ(ヴォイス・リーディング)も意識してみてください。
きっとコードを弾くのが楽しくなってくるはずです。
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