リックなのですが、なかなか覚えることが出来ません。
譜面を見ながらなら弾けるようになりましたが、思うように暗譜出来ず。
一つだけなら覚えられますが複数になるとごちゃ混ぜになってしまいます。
リックの内容を良く把握していないで弾くからでしょうか?
ドリアン的な解釈フレーズとかオルタードフレーズとか考えないと覚えられないのでしょうか?
ブルースやロックに比べジャズフレーズは口ずさむことも難しく感じます、と言うか出来ません^^;
自分の実力不足や年齢的な問題・・・50代です・・・もあるかと思います。
リックの覚え方のヒントになるようなアドバイス、お願い出来ませんか?
弾きたいと思えるリックかが重要だと思います
リックを覚えるときに大切なことは、「どうしても弾きたい!」と思えるくらい好きかどうかです。
本当に好きなリックなら口ずさむことができるので、もし口ずさめなければ、今は覚える必要の無いものと割り切るのが良いと思います。
また、リックの内容(使用しているスケールなど)は弾いていくうちに自然と理解できるようになるので、リックの響きを優先してみてください。
リックを覚える方法
リックの覚え方はいろいろ方法があると思いますが、ここでは私の方法を紹介していきます。
覚えたいリック
覚えたいと思えるリックを見つけたらまずは歌います。歌うことでリックが自分のものになっていきます。
歌うと言っても完璧な音程で歌うということではなく、自分の中でリックを歌っている(頭の中でイメージできる)と思えれば何でも構いません。
歌えるようになってきたら、その響きをギターで表現できるポジションを探します。
ポジションのアイデア1
最初の3音を1弦で弾くポジションです。
ポジションのアイデア2
異弦同フレットのあるポジションです。
ポジションのアイデア3
アイデア2のポジションを少し変えた例です。
ポジションのアイデア4
低音弦よりのポジションを使った例です。
ポジション選びは選択肢が多いので、思いつくかぎりのポジションを試してみるのがおすすめです。同じリックをいろいろなポジションで弾くことでネック上の音の配置を覚えるのにも役立ちます。
慣れてくると自分の理想とした響きのポジションをすぐに見つけられるようになります。
最終的にはそのリックが一番美しく響くポジションで覚えておきます。
自分の理想とするポジションを見つけたら、フィンガリングテクニック、ピッキング方法を選んで完成させましょう。
フィンガリング、ピッキングには正解はありませんので、ご自身の弾きやすい方法を選んでみてください。
完成したリック
ギターでリックが弾けるようになったら、ギターを持たず頭の中だけで弾いている姿をイメージします。リックを使いたい曲のコード進行を鳴らしながらイメージするのも効果的です。
- 弾きたい!と思えるリックを見つける
- ポジションを選ぶ
- フィンガリング、ピッキングを選ぶ
- 頭の中で弾いているイメージをする
- 曲の中で使う
これを繰り返すことでリックが身についてきます。
「弾きたい!」と思えるリックに出会ったらぜひ試してみてください。
リックの分析もおすすめです
リックを覚える本来の目的はアドリブで使うためではなく、そのアイデアを取り入れて自分の演奏に活かすためです。
そのためには、リックを分析しておくことが必要になります。
分析といっても難しいことはなく、ターゲットノート(1、3拍目の音)とアプローチノート(1、3拍目以外の音)に分けるだけです。
先ほど紹介したBb7リックを例にターゲットノートを抜き出してみます。
Bb7リックのターゲットノート
コードに対する度数を覚えておくと、自分の好きな度数の響きが分かるようになります。
Bb7リックの基本のアプローチ
ターゲットノートに対してどんなアプローチが使われているかを調べます。
1小節目の3拍目:Bb7のコードトーン(b7th-5th)を使ったアルペジオ
2小節目の1拍目:クロマチックパッシングトーン
2小節目の3拍目:Bbミクソリディアンスケールの下降
3小節目の1拍目:上下ではさむこむチェンジングトーン
これらのアプローチを基本として、それぞれ1音ずつ追加していきます。
Bb7リックの基本アプローチに追加したアプローチノート
1小節目の3拍目:b7thと5thの間にパッシングトーンを追加
2小節目の1拍目:クロマチックパッシングトーンの終わりにエスケープトーンを追加
2小節目の3拍目:クロマチックネイバートーンを追加
3小節目の1拍目:ネイバートーンを追加
このようにターゲットノートとアプローチノートでリックを分析するとアレンジするときにも役立ちます。
Bb7リックのアレンジ例1
基本のアプローチはそのままに、追加するアプローチノートを変えたアレンジです。
エスケープトーントクロマチックネイバートーンを使っています。
Bb7リックのアレンジ例2
基本のアプローチを変えた例です。
1小節目は9th-#11th-b7thのアルペジオ、2小節目はクロマチックパッシングトーンを使っています。
- 1、3拍目のターゲットノートとそれ以外のアプローチノートに分ける
- ターゲットノートの度数と響きを覚える
- アプローチノートの種類を調べる
- リックをアレンジする
リックをアレンジすることでより深く理解でき、さらに自分の演奏にも活かすことができるようになります。
コピーしたリックを覚えることに慣れてきたら、分析も試してみてください。
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