コラム

II-Vが連続するクロマチックな進行について

質問内容

Moment’s NoticeやStablematesといった半音進行のⅡ-Ⅴが出てくる曲についてです。

スケールや分析はわかるのですが、どうしても運指がしっくりこない感じがしてとても難しいと思います。

やはりこういったスケールチェンジの激しい曲でもインポジションを守って弾き切る方がいいのでしょうか?

考え方は色々あると思いますが、ジョーイさんの意見をお聞きしたいです。

練習のときのみインポジションです

実際の演奏ではネック全体を1つのポジションとしてみるので、インポジションではなく自由に弾くほうがいいです。

練習のときはインポジションがおすすめです。そうすることで苦手なポジションや、しっくりこない原因などを解明することができます。

Moment’s Noticeのインポジション演奏例

Moment’s Notice最初の8小節をインポジションで弾いてみました。ここでは便宜上ネックに近い方から順にポジション1〜5としています。

ポジション1

Moment's Noticeの最初の8小節をポジション1で弾いた例楽譜

ポジション2

Moment's Noticeの最初の8小節をポジション2で弾いた例楽譜

ポジション3

Moment's Noticeの最初の8小節をポジション3で弾いた例楽譜

ポジション4

Moment's Noticeの最初の8小節をポジション4で弾いた例楽譜

ポジション5

Moment's Noticeの最初の8小節をポジション5で弾いた例楽譜

Moment’s NoticeのII-VはV化できます

1小節内でII-Vする進行はIIを無視してVで考えることがよくあります。

Moment’s NoticeのII-VをV化

Moment's Notice最初の2小節をドミナントにリハモ

A7はAミクソリディアンスケール、Bb7はBドミナントディミニッシュスケールがおすすめです。5、6小節目も同様に、G7、Ab7にリハモできます。

とくに速いテンポで演奏するときに有効な方法なので、ぜひ試してみてください。

Stablematesのインポジション演奏例

Stablematesの最初の8小節をインポジションで弾いた例です。

ポジション1

Stablematesの最初の8小節をポジション1で弾いた例楽譜

ポジション2

Stablematesの最初の8小節をポジション2で弾いた例楽譜

ポジション3

Stablematesの最初の8小節をポジション3で弾いた例楽譜

ポジション4

Stablematesの最初の8小節をポジション4で弾いた例楽譜

ポジション5

Stablematesの最初の8小節をポジション5で弾いた例楽譜

StabelmatesはBb7にリハモできます

Stablematesの1小節目は原曲がBb7なので、Em7-A7をBb7にリハモすることができます。もともとのBb7からどうやってEm7-A7にリハモされたのか順を追ってみていくと分かりやすいです。

原曲のコード進行

Stablematesの原曲1小節目のコード楽譜

裏コードにリハモ

Stablematesの原曲1小節目のコードを裏コードにリハモ楽譜

A7を加えてV-I化

Stablematesの原曲1小節目のコードをm7化して半音進行にした楽譜

E7をEm7にしてII-V化

Stablematesの原曲1小節目のコードをII-V化した楽譜

Em7-A7はBb7のリハモなので、1小節目をBb7と考えて演奏することができます。もちろんEm7やE7と考えて演奏することもできます。

ちなみにポジション3の演奏例は1小節目にBbオルタードスケールを使っています。

タイトルとURLをコピーしました