Mildred BaileyのAll The Things You Areはアレック・ワイルダーが指揮するオーケストラとの共演作(1939年)。
通常All The Things You Arehはメジャーキーですが、このバージョンではマイナー感が強くなっています。
間奏部分も含め、A4サイズ見開き2ページに収まるリードシートにしました。
リードシート
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曲のサイズ
リードシートは曲のサイズ、メロディ、コードネーム(ベースとコード楽器のコピー)の順番で作っていきます。まずは曲を聴いて全体像を軽くスケッチしましょう。
ミルドレッド・ベイリーが歌うAll The Things You Areは以下の構成です。
- イントロ
- 前テーマ A-B-C
- 間奏 D
- 後テーマ B’-C’
メロディをコピーする
楽器とボーカルを区別するため、楽器パートは通常よりも少し小さい音符を使っています。
前テーマ・メロディ
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間奏・後テーマ・メロディ
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ベースラインをコピーする
最初の2小節ベースは休みですが、最低音をベースとして記譜しています。
ベースは必ずしもコードのルートを弾いているわけではありませんが、ルートを弾いていると仮定してコードネームを振っておきます。
前テーマ・メロディのベースライン
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間奏のベースライン
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後テーマはオクターブ違いがありますが同じルートを弾いているので、楽譜は最後のエンディングのみ紹介します。
エンディングのベースライン
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ギターをコピーする
1拍目はうっすらとコードが鳴っていますが(ブラッシングも含む)、アクセントがついてよく聞こえる2、4拍目だけを記譜しています。
前テーマ・メロディのギター
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間奏のギター
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後テーマのギターは前テーマと同じなので、エンディングのみ紹介します。
エンディングのギター
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管楽器をコピーする
ミルドレッド・ベイリーのAll The Things YouAreは管楽器も楽曲の雰囲気を作る重要なパートなのでコピーしておきましょう。
コードネーム はギターを活かしつつ、テンションに管楽器の音を加えていきます。
前テーマ・メロディの管楽器
特徴的なのはm6コードでメロディックマイナースケールを使っていることです。
コードネーム がm6だとドリアンも選択肢に入ってしまうので、m6(M7)と表記しています。
[B]セクション最後はFホールトーンスケールを使ったフレーズです。
間奏の管楽器
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後テーマの管楽器は前テーマと同じなので、エンディングのみ紹介します。
エンディングの管楽器
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管楽器の音も含めたコードネームをコピーしたメロディに付ければリードシートの完成です。
収録アルバム
今回のバージョンはアルバム「Complete Jazz Series 1939 – 1940」の13曲目に収録されています。
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