Paul Jackson Jrの教則動画「The Science Of Rhythm Guitar」。
チャプター6では、チャプター5で紹介した「1つのコード上でコードトーンから音を選んで弾くリズムギター」の続きとして、コード進行上でコードトーンを活用する方法を紹介しています。
コード進行の響きを表現しながら弾くリズムギターと、テンションの入ったコードでどのようなバッキングをするかの実例が学べます。
動画で演奏を確認しながら楽譜を追ってみてください。
オリジナルのコードフォームの作り方
コード進行でのバッキングに入る前に、コードフォームを作るアイデアを紹介。チャプター5で実践したコードトーンから自由に音を選んで弾くバッキングはコード作りにも活かすことができます。
E7の基本フォーム(0:06〜)
例えばE7の5弦ルートのフォーム。4弦4フレットの3rdの代わりに9フレットの5thを使うと次のフォームができます。
5th-b7th-Rを使ったフォーム(0:13〜)
このフォームには3rdが入っていないので、マイナーセブンスとドミナントのどちらでも使うことができるコードフォームです。
Em7を想定して弾いた例(0:17〜)
b3rd(4弦5フレット)を3rd(4弦6フレット)に変えるとE7で使えるバッキングになります。
E7を想定して弾いた例(0:32〜)
今作ったコードフォームの5thをオクターブ上げると新しいフォームができあがります。
5度をオクターブ上げたフォーム(0:48〜)
E7、Em7どちらでも使えるコードカッティング(0:49〜)
コードトーンを知っていると、バッキングだけでなくコードフォームを作るときにも役立ちます。
I-I7-IV-II-Vでのバッキング
「コードトーンから音を選ぶバッキングをコード進行に応用してみよう。コード進行はCMa7-Bb/C-FMa7-Dm9-F/G-G。違いが分かるようにまずはコードストロークで弾いてみる。」
コードストロークで演奏した例(1:40〜)
「次はコードトーンから音を選んだバッキングだ。チャプター5で紹介した3度や4度、オクターブ、6度、半音アプローチなどを織り交ぜてみる。各コードに対してどんな音を使っているか注目してみてほしい。」
コードトーンから音を選んだバッキング例(3:00〜)
ポール・ジャクソン・ジュニアは基本的にオルタネイトピッキングで弾いていますが、楽譜に記譜した箇所では本来アップの箇所をダウンピッキングで弾いています。
また楽譜には記譜していませんが、絶妙なブリッジミュートで演奏しています。
IIm7-V13(#11)-VI7+5でのバッキング
最後にテンションの入るコードとしてG13(#11)でのバッキング例を紹介しています。
「テンションが入っていても身構えず、Am7でやったように1音ずつコードトーンを把握して、その中から音を選んでバッキングしていくんだ。」
G13(#11)で使える音
Dm9-G13(#11)-A7+5でのバッキング例(5:20〜)
「コードトーンから音を選んで弾くバッキングはどんなコードにも応用できるんだ。」
この記事へのコメント
ポール・ジャクソンjrのVHSビデオを所有しているので、この譜面集はとても有難いです。ソロ・プレイについてはどうでしょうか?解析をお願いしたいところです。私見ですがフレーズに歌心を感じるのでコード進行に合わせてペンタトニックの切り替えを行っているのではないか、と。浅はかかもしれませんが…。
HajimeさんもVHSお持ちなんですね。譜面集参考になって嬉しいです。
ソロも各コードを意識したジャズ的アプローチ主体で、ご指摘のペンタの切り替えも使っていると思います。
返信していただけるとは思いませんでした。ありがとうございます。ポール・ジャクソンjrのソロ・プレイを勉強したい場合、具体的にはどうしたら良いでしょうか?巷で話題のネオソウルギターとの共通点はあると思いますか?
GITではT.Jヘルメリッチのオープンカウンセリングは受けられましたか?わたくし長年彼のファンでレッスンテープを聴いてかなり研究しました。余談ですみません。
手元の良くわかる動画をYouTubeで探してコピーすることから始めるのが良いと思います。
ネオソウルギターとも共通点はあると思います。
TJのオープンもちろん受けました。といっても見ているだけでしたが。あの独自の奏法は圧巻でした。
的確なお答えありがとうございます。先生と呼ばせていただきます(笑)。最後にもう一つ。これは是非、お訊ねしたかったんですけど、ポール・ジャクソンjrのソロを学ぶ上でジャズギターを勉強することは得策だと思いますか?
悩ましいのは、ジャズ的アプローチではあるけど所謂ジャズギターではない…というところなんです。例えばネオ・ソウル・ギターの場合、ちょっとだけジャズの要素を入れるなんていうコンセプトがありますけど。jrの場合もそういうアプローチなのでは…なんて考えてみたり。
余談ですが、BRETT GARSEDのオープン・カウンセリングのテープも数本所有しております。非常に面白いです。普通、爪使う?といつも突っ込んでおります。
ポール・ジャクソンjrのソロを学ぶにはポール・ジャクソンjrのソロを分析するのが得策です。
ソロを分析していくうちにジャズギターの知識もついてくると思います。
BRETT GARSEDはハイブリッドピッキングの先駆けですよね。教えかたも演奏も素晴らしいです。