ペンタトニックスケールとは1オクターブ内の5つの音で作られているスケールの総称です。 ペンタは5つ、トニックは主音の意味を持っています。
メジャーペンタトニックスケールとマイナーペンタトニックスケールが有名ですが、ジャズではそれ以外のペンタトニックスケールも使われます。
また1つのコード上ではなく、さまざまなコード上で使われるのもジャズでの特徴です。
ここではジャズでよく使われるペンタトニックスケールを含めその響きと使えるコードを紹介します。
どれも個性的な響きなのでアドリブに取り入れてみてください。
ペンタトニックスケールの成り立ち
ペンタトニックスケールはルート音から完全5度を積み上げてできる5音のスケールです。
Cをルートとして完全5度を積み上げる
積み上げた音を1オクターブ内で高さの順に並び替えるとCメジャーペンタトニックスケールになります。
Cメジャーペンタトニックスケール
これをAから並び替えるとAマイナーペンタトニックスケールになります。
Aマイナーペンタトニックスケール
この2つが代表的なペンタトニックスケールです。
メジャーとマイナーペンタトニックスケールが使えるコード
ペンタトニックスケールはさまざまなコード上で使うことができます。
スケールの各音がコードのルートに対して何度になるかを調べれば簡単に使えるコードを見つけることができます。
ここではCメジャーペンタトニックスケールを例に各度数と使えるコードを調べていきましょう。
CをルートにしたときのCメジャーペンタトニックスケールの度数と使えるコード
CをルートにするとC6(9)コードになります。
7thの音が入っていないので、b7thを想定してC9コード上でも使うことができます。
C6コードでのCメジャーペンタトニックスケールの響き
C9コードでのCメジャーペンタトニックスケールの響き
C#・DbをルートにしたときのCメジャーペンタトニックスケールの度数
度数に合うコードが無いためC#・Dbをルートにしたコード上では使えません。
DをルートにしたときのCメジャーペンタトニックスケールの度数と使えるコード
DをルートにするとD9sus4コードになります。
3rdの音が入っていないので、3rd、b3rdそれぞれを想定して、D9、D-9でも使うことができます。
D9sus4コードでのCメジャーペンタトニックスケールの響き
D9コードでのCメジャーペンタトニックスケールの響き
D-11コードでのCメジャーペンタトニックスケールの響き
D#・EbをルートにしたときのCメジャーペンタトニックスケールの度数
度数に合うコードが無いためD#・Ebをルートにしたコードでは使えません。
EをルートにしたときのCメジャーペンタトニックスケールの度数と使えるコード
b13thがテンションで入るので、C/Eの響きになります。
また5thの音が入っていないので、b5を想定してEm7(b5)でも使うことができます。
E-7(b13)でのCメジャーペンタトニックスケールの響き
E-7(b5)でのCメジャーペンタトニックスケールの響き
FをルートにしたときのCメジャーペンタトニックスケールの度数と使えるコード
ルートと11thが入っていないのが特徴です。
FMaj13でのCメジャーペンタトニックスケールの響き
F#・GbをルートにしたときのCメジャーペンタトニックスケールの度数
b7th以外は全てオルタードテンションと捉えることができます。
F#7altでのCメジャーペンタトニックスケールの響き
#11thをb5th、#9thをb3rdと考えるとF#m7(b5)でも使うことができます。
F#m7(b5)を想定したときのCメジャーペンタトニックスケールの度数
F#m7(b5)でのCメジャーペンタトニックスケールの響き
GをルートにしたときのCメジャーペンタトニックスケールの度数と使えるコード
3rdの音が入っていないので、メジャー、マイナーどちらでも使えます。
G6(9)でのCメジャーペンタトニックスケールの響き
Gm6でのCメジャーペンタトニックスケールの響き
G#・AbをルートにしたときのCメジャーペンタトニックスケールの度数
度数に合うコードが無いためG#・Abをルートにしたコードでは使えません。
AをルートにしたときのCメジャーペンタトニックスケールの度数と使えるコード
Am7の構成音(ルート、b3rd、5th、b7th)が全て含まれているのが特徴です。
Am7でのCメジャーペンタトニックスケールの響き
A#・BbをルートにしたときのCメジャーペンタトニックスケールの度数
#11thが含まれているのでリディアンの響きを出したいときにおすすめです。
BbMaj13(#11)でのCメジャーペンタトニックスケールの響き
BをルートにしたときのCメジャーペンタトニックスケールの度数と使えるコード
b5thの音が入っていないので、b5thの響きを強調したくないときにおすすめです。
Bm7(b5)でのCメジャーペンタトニックスケールの響き
b3rdを#9thと捉えればB7コード上でも使うことができます。
B7altでのCメジャーペンタトニックスケールの響き
以上がメジャーペンタトニックスケールの使えるコードです。
使えるコード早見表(メジャー、マイナーペンタ)
基本コードに対して使えるペンタトニックスケールの度数と使ったときのコードネームをまとめました。
メジャーペンタトニックスケールから見る使えるコード
Cメジャーコード上で使えるメジャーペンタトニックスケール
使えるメジャーペンタ | 使ったときの響き | コードに対する度数 |
Cメジャーペンタ | C6(9) | ルート |
Fメジャーペンタ | C6(9) | 4度上 |
Gメジャーペンタ | CMaj13 | 5度上 |
Cドミナントコード上で使えるメジャーペンタトニックスケール
使えるメジャーペンタ | 使ったときの響き | コードに対する度数 |
Cメジャーペンタ | C13 | ルート |
Bbメジャーペンタ | C9、C9sus4 | 2度下(全音下) |
F#・Gbメジャーペンタ | C7alt | 増4度上 |
Dbメジャーペンタ | C7(b9、#9、b13) | 短2度上(半音上) |
Cマイナーコード上で使えるメジャーペンタトニックスケール
使えるメジャーペンタ | 使ったときの響き | コードに対する度数 |
Ebメジャーペンタ | Cm7 | 短3度上 |
Fメジャーペンタ | Cm6 | 4度上 |
Bbメジャーペンタ | Cm11 | 2度下(全音下) |
Abメジャーペンタ | Cm7(b13) | 3度下 |
Abメジャーペンタ | Cm7(b5,11,b13) | 3度下 |
F#メジャーペンタ | Cm7(b5,b9,b13) | 増4度上 |
Dbメジャーペンタ | Cm11(b5,b9,b13) | 短2度上(半音上) |
上記はメジャーペンタトニックスケールを基準にしていますが、マイナーペンタトニックスケールを基準に覚えても構いません。
以下マイナーペンタトニックスケールで見た場合の一覧表です。
マイナーペンタトニックスケールから見る使えるコード
Cメジャーコード上で使えるマイナーペンタトニックスケール
使えるマイナーペンタ | 使ったときの響き | コードに対する度数 |
Aマイナーペンタ | C6(9) | 6度上 |
Dマイナーペンタ | C6(9) | 2度上(全音上) |
Eマイナーペンタ | CMaj13 | 3度上 |
Cドミナントコード上で使えるマイナーペンタトニックスケール
使えるマイナーペンタ | 使ったときの響き | コードに対する度数 |
Aマイナーペンタ | C13 | 6度上 |
Gマイナーペンタ | C9、C9sus4 | 5度上 |
Ebマイナーペンタ | C7alt | 短3度上 |
Bbマイナーペンタ | C7(b9、#9、b13) | 短2度下(全音下) |
Cマイナーコード上で使えるマイナーペンタトニックスケール
使えるマイナーペンタ | 使ったときの響き | コードに対する度数 |
Cマイナーペンタ | Cm7 | ルート |
Dマイナーペンタ | Cm6 | 2度上(全音上) |
Gマイナーペンタ | Cm11 | 5度上 |
Fマイナーペンタ | Cm7(b13) | 4度上 |
Fマイナーペンタ | Cm7(b5,11,b13) | 4度上 |
Ebマイナーペンタ | Cm7(b5,b9,b13) | 短3度 |
Bbマイナーペンタ | Cm11(b5,b9,b13) | 2度下(全音下) |
ドミナントとマイナー6ペンタトニックスケール
ドミナントペンタトニックスケールはメジャーペンタトニックスケールの6thをb7thにしたスケールです。
Cドミナントペンタトニックスケール
G音から並び替えるとマイナー6ペンタトニックスケールになります。
Gマイナー6ペンタトニックスケール
ドミナントペンタトニックスケールとマイナー6ペンタトニックスケールはII-Vの関係になっているのが特徴です。
Gm7-C7のII-V進行で、Cドミナントペンタトニックスケール(またはGマイナー6ペンタトニックスケール)のみでアドリブすることができます。
ドミナントとマイナー6ペンタトニックスケールが使えるコード
スケールの各音がコードのルートに対して何度になるかを調べていきましょう。
ここではCドミナントペンタトニックスケールを例に各度数とコードをみていきます。
CをルートにしたときのCドミナントペンタトニックスケールの度数と使えるコード
CをルートにするとC9コードになります。
C9コードでのCドミナントペンタトニックスケールの響き
C#・DbをルートにしたときのCドミナントペンタトニックスケールの度数
度数に合うコードが無いためC#・Dbをルートにしたコードでは使えません。
DをルートにしたときのCドミナントペンタトニックスケールの度数と使えるコード
5thの音が入っていないので、b5thを想定してDm7(b5)コードで使うことができます。
9thがテンションに入っているので、メロディックマイナースケールの響きになります。
Dm7(b5)コードでのCドミナントペンタトニックスケールの響き
D#・EbをルートにしたときのCドミナントペンタトニックスケールの度数
度数に合うコードが無いためD#・Ebをルートにしたコードでは使えません。
EをルートにしたときのCドミナントペンタトニックスケールの度数と使えるコード
m7(b5)の構成音が全て含まれているのが特徴です。
Em7(b5)でのCドミナントペンタトニックスケールの響き
#系の度数に変えるとオルタードテンションになることから、ドミナントコードでも使うことができます。
EをルートにしたときのCドミナントペンタトニックスケールの度数と使えるコード
E7altでのCドミナントペンタトニックスケールの響き
FをルートにしたときのCドミナントペンタトニックスケールの度数と使えるコード
3rdの音が入っていないので、メジャー、マイナーどちらでも使うことができます。
メジャーで使う場合は11thの音が入っているのが特徴になります。
FMaj13でのCドミナントペンタトニックスケールの響き
FmMaj7でのCドミナントペンタトニックスケールの響き
F#・GbをルートにしたときのCドミナントペンタトニックスケールの度数
オルタードテンションが含まれるので、ドミナントコードで使うことができます。
F#7altでのCドミナントペンタトニックスケールの響き
GをルートにしたときのCドミナントペンタトニックスケールの度数と使えるコード
7thの音が入っていないので、マイナーセブンス、メジャーセブンスどちらでも使うことができます。
Gm6でのCドミナントペンタトニックスケールの響き
GmMaj7でのCドミナントペンタトニックスケールの響き
G#・AbをルートにしたときのCドミナントペンタトニックスケールの度数
Maj7(#5)コードはメロディックマイナースケールの3番目のモード。
AbMaj7(#5)はFメロディックマイナースケールから作られるコードです。
AbMaj7(#5)でのCドミナントペンタトニックスケールの響き
AをルートにしたときのCドミナントペンタトニックスケールの度数と使えるコード
Gm/AとA7sus4(b9)は表記は違いますが、同じ構成音を持つコードです。
Gm/AでのCドミナントペンタトニックスケールの響き
A#・BbをルートにしたときのCドミナントペンタトニックスケールの度数
7thの音が入っていないので、b7thを想定してドミナントでも使うことができます。
BbMaj7(#11)でのCドミナントペンタトニックスケールの響き
Bb7(#11)でのCドミナントペンタトニックスケールの響き
BをルートにしたときのCドミナントペンタトニックスケールの度数と使えるコード
度数に合うコードが無いためD#・Ebをルートにしたコードでは使えません。
以上がドミナント・マイナー6ペンタトニックスケールが使えるコードです。
使えるコード早見表(ドミナント、マイナー6ペンタ)
基本コードに対して使えるペンタトニックスケールの度数と使ったときのコードネームをまとめました。
ドミナントペンタトニックスケールから見る使えるコード
Cメジャーコード上で使えるドミナントペンタトニックスケール
使えるドミナントペンタ | 使ったときの響き | コードに対する度数 |
Gドミナントペンタ | CMaj13(11th含む) | 5度上 |
Eドミナントペンタ | CMaj7(#5) | 3度上 |
Dドミナントペンタ | CMaj7(#11) | 2度上(全音上) |
Cドミナントコード上で使えるドミナントペンタトニックスケール
使えるドミナントペンタ | 使ったときの響き | コードに対する度数 |
Cドミナントペンタ | C9 | ルート |
G#ドミナントペンタ | C7alt | 増5度上 |
F#・Gbドミナントペンタ | C7alt | 増4度上 |
Ebドミナントペンタ | C7sus4(b9) | 短3度上 |
Cマイナーコード上で使えるドミナントペンタトニックスケール
使えるドミナントペンタ | 使ったときの響き | コードに対する度数 |
Fドミナントペンタ | Cm6 | 4度上 |
Gドミナントペンタ | CmMaj7 | 5度上 |
Bbドミナントペンタ | Cm7(b5) | 2度下(全音下) |
Abドミナントペンタ | Cm7(b5,b13) | 短6度上 |
マイナー6ペンタトニックスケールから見る使えるコード
Cメジャーコード上で使えるマイナー6ペンタトニックスケール
使えるマイナー6ペンタ | 使ったときの響き | コードに対する度数 |
Dマイナー6ペンタ | CMaj13(11th含む) | 2度上(全音上) |
Bマイナー6ペンタ | CMaj7(#5) | 短2度下(半音下) |
Aマイナー6ペンタ | CMaj7(#11) | 6度上 |
Cドミナントコード上で使えるマイナー6ペンタトニックスケール
使えるマイナー6ペンタ | 使ったときの響き | コードに対する度数 |
Gマイナー6ペンタ | C9 | 5度上 |
Ebマイナー6ペンタ | C7alt | 短3度上 |
Dbマイナー6ペンタ | C7alt | 短2度上(半音上) |
Bbマイナー6ペンタ | C7sus4(b9) | 2度下(全音下) |
Cマイナーコード上で使えるマイナー6ペンタトニックスケール
使えるマイナー6ペンタ | 使ったときの響き | コードに対する度数 |
Cマイナー6ペンタ | Cm6 | ルート |
Dマイナー6ペンタ | CmMaj7 | 2度上(全音上) |
Fマイナー6ペンタ | Cm7(b5) | 4度上 |
Ebマイナー6ペンタ | Cm7(b5,b13) | 短3度上 |
メジャーb6ペンタトニックスケール
メジャーb6ペンタトニックスケールはメジャーペンタトニックスケールの6thをb6thにしたスケールです。
Cメジャーb6ペンタトニックスケール
メジャーb6ペンタトニックスケールには対になるマイナーペンタトニックスケールはありません。
メジャーb6ペンタトニックスケールが使えるコード
スケールの各音がコードのルートに対して何度になるかを調べていきましょう。
ここではCメジャーb6ペンタトニックスケールを例に各度数をみていきます。
CをルートにしたときのCメジャーb6ペンタトニックスケールの度数と使えるコード
7thの音が入っていないので、b7thを想定してC7(b13)コードで使うことができます。
C7(b13)コードでのCメジャーb6ペンタトニックスケールの響き
C#・DbをルートにしたときのCメジャーb6ペンタトニックスケールの度数
度数に合うコードが無いためC#・Dbをルートにしたコードでは使えません。
DをルートにしたときのCメジャーb6ペンタトニックスケールの度数と使えるコード
9thのテンションが入っているのでメロディックマイナーの響きになります。
Dm7(b5)コードでのCメジャーb6ペンタトニックスケールの響き
D#・EbをルートにしたときのCメジャーb6ペンタトニックスケールの度数
度数に合うコードが無いためD#・Ebをルートにしたコードでは使えません。
EをルートにしたときのCメジャーb6ペンタトニックスケールの度数と使えるコード
#5と#9のオルタードテンションが入るドミナントコードになります。
E7altでのCメジャーb6ペンタトニックスケールの響き
FをルートにしたときのCメジャーb6ペンタトニックスケールの度数と使えるコード
Fメロディックマイナースケールからルートと11thを抜いた音です。
そのため、メジャーb6ペンタトニックスケールはメロディックマイナースケールのルートと11thを抜いたスケールと考えることもできます。
FmMaj7でのCメジャーb6ペンタトニックスケールの響き
F#・GbをルートにしたときのCメジャーb6ペンタトニックスケールの度数
度数に合うコードが無いためF#・Gbをルートにしたコードでは使えません。
GをルートにしたときのCメジャーb6ペンタトニックスケールの度数と使えるコード
度数に合うコードが無いためGをルートにしたコードでは使えません。
G#・AbをルートにしたときのCメジャーb6ペンタトニックスケールの度数
Fメロディックマイナースケール上にできる3番目のコードです。
AbMaj7(#5)でのCメジャーb6ペンタトニックスケールの響き
AをルートにしたときのCメジャーb6ペンタトニックスケールの度数と使えるコード
度数に合うコードが無いためAをルートにしたコードでは使えません。
A#・BbをルートにしたときのCメジャーb6ペンタトニックスケールの度数
リディアンb7スケールからルートと5thを抜いたスケールと考えることもできます。
Bb9(#11)でのCメジャーb6ペンタトニックスケールの響き
BをルートにしたときのCメジャーb6ペンタトニックスケールの度数と使えるコード
度数に合うコードが無いためBをルートにしたコードでは使えません。
以上がメジャーb6ペンタトニックスケールが使えるコードです。
使えるコード早見表(メジャーb6ペンタ)
基本コードに対して使えるペンタトニックスケールの度数と使ったときのコードネーム一覧です。
Cメジャーコード上で使えるメジャーb6ペンタトニックスケール
使えるメジャーb6ペンタ | 使ったときの響き | コードに対する度数 |
Eメジャーb6ペンタ | CMaj7(#5) | 3度上 |
Cドミナントコード上で使えるメジャーb6ペンタトニックスケール
使えるメジャーb6ペンタ | 使ったときの響き | コードに対する度数 |
Cメジャーb6ペンタ | C9(b13) | ルート |
Abメジャーb6ペンタ | C7alt | 短6度上 |
Dメジャーb6ペンタ | C9(#11) | 2度上 |
Cマイナーコード上で使えるメジャーb6ペンタトニックスケール
使えるメジャーb6ペンタ | 使ったときの響き | コードに対する度数 |
Gメジャーb6ペンタ | CmMaj7 | 5度上 |
Bbメジャーb6ペンタ | Cm7(b5,9) | 2度下(全音下) |
マイナーb5ペンタトニックスケール
マイナーb5ペンタトニックスケールはマイナーペンタトニックスケールの5thをb5thにしたスケールです。
Cマイナーb5ペンタトニックスケール
マイナーb5ペンタトニックスケールには対になるメジャーペンタトニックスケールはありません。
マイナーb5ペンタトニックスケールが使えるコード
スケールの各音がコードのルートに対して何度になるかを調べていきましょう。
ここではCマイナーb5ペンタトニックスケールを例に各度数をみていきます。
CをルートにしたときのCマイナーb5ペンタトニックスケールの度数と使えるコード
m7(b5)の構成音が全て含まれているのが特徴です。
Cm7(b5)コードでのCマイナーb5ペンタトニックスケールの響き
C#・DbをルートにしたときのCマイナーb5ペンタトニックスケールの度数
度数に合うコードが無いためC#・Dbをルートにしたコードでは使えません。
DをルートにしたときのCマイナーb5ペンタトニックスケールの度数と使えるコード
オルタードテンションが含まれているのでドミナントコード上で使用できます。
D7altコードでのCマイナーb5ペンタトニックスケールの響き
D#・EbをルートにしたときのCマイナーb5ペンタトニックスケールの度数
7thが含まれていないので、7th、b7thどちらが含まれているコードでも使用できます。
Ebm6でのCマイナーb5ペンタトニックスケールの響き
EをルートにしたときのCマイナーb5ペンタトニックスケールの度数と使えるコード
度数に合うコードが無いためEをルートにしたコードでは使えません。
FをルートにしたときのCマイナーb5ペンタトニックスケールの度数と使えるコード
3rdの音が入っていないので7sus4ではなく、7でも使うことができます。
F7sus4(b9)でのCマイナーb5ペンタトニックスケールの響き
F#・GbをルートにしたときのCマイナーb5ペンタトニックスケールの度数
#11thが入っているので、リディアンの雰囲気を出したいときにおすすめです。
F#Maj7(#11)でのCマイナーb5ペンタトニックスケールの響き
GをルートにしたときのCマイナーb5ペンタトニックスケールの度数と使えるコード
度数に合うコードが無いためGをルートにしたコードでは使えません。
G#・AbをルートにしたときのCマイナーb5ペンタトニックスケールの度数
オルタードテンションを含まないドミナントコードで使用できます。
AbMaj7(#5)でのCマイナーb5ペンタトニックスケールの響き
AをルートにしたときのCマイナーb5ペンタトニックスケールの度数と使えるコード
度数に合うコードが無いためAをルートにしたコードでは使えません。
A#・BbをルートにしたときのCマイナーb5ペンタトニックスケールの度数
度数に合うコードが無いためA#・Bbをルートにしたコードでは使えません。
BをルートにしたときのCマイナーb5ペンタトニックスケールの度数と使えるコード
度数に合うコードが無いためBをルートにしたコードでは使えません。
以上がマイナーb5ペンタトニックスケールが使えるコードです。
使えるコード早見表(マイナーb5ペンタ)
基本コードに対して使えるペンタトニックスケールの度数と使ったときのコードネームをまとめました。
Cメジャーコード上で使えるマイナーb5ペンタトニックスケール
使えるマイナーb5ペンタ | 使ったときの響き | コードに対する度数 |
F#マイナーb5ペンタ | CMaj7(#11) | 増4度上 |
Cドミナントコード上で使えるマイナーb5ペンタトニックスケール
使えるマイナーb5ペンタ | 使ったときの響き | コードに対する度数 |
Bbマイナーb5ペンタ | C7alt | 2度下(全音下) |
Gマイナーb5ペンタ | C7sus4(b9) | 5度上 |
Eマイナーb5ペンタ | C13 | 3度上 |
Cマイナーコード上で使えるマイナーb5ペンタトニックスケール
使えるマイナーb5ペンタ | 使ったときの響き | コードに対する度数 |
Aマイナーb5ペンタ | Cm6 | 6度上 |
Cマイナーb5ペンタ | Cm7(b5) | ルート |
おすすめ教則本
ペンタトニックスケールについてさらに知識を深めたいときはジェリー・バーガンジィ著の「インサイドインプロヴィゼイションVol.2 ペンタトニックスケール」がおすすめです。
このページで紹介したペンタトニックスケール以外にもメジャーb2ペンタトニックスケール、ホールトーンペンタトニックスケールにも言及しています。
付属CDに収録されている、Cマイナーブルース上でさまざまなペンタトニックスケールを使った模範演奏は必聴です。
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