コラム

7alt(オルタードコード)の意味がわかりません

質問内容

いまいち 7alt の意味がわからないので質問です。

G7alt => G7#5 なんですか?

それとも、オルタードスケールに入っている音(b5/#11, #5, b9, #9) が含まれれば 7altコードになるんですか?

オルタードスケールに入っている音2つの組み合わせです

7alt(オルタードコード)は、オルタードスケールに含まれているテンションが入っているコードの総称です。

Gオルタードスケール
Gオルタードスケールの五線譜

オルタードスケールに入っているテンションはb9th、#9th、b5th(#11th)、#5th。

この中でオルタードスケールにしか存在しないテンションの組み合わせは次の4つです。

  • (#9,#5)
  • (#9,b5)
  • (b9,b5)
  • (b9,#5)

上記4つのテンションのどれかが含まれるときに7altコードになります。

7altと表記する理由

7altと表記する理由は以下の3つです。

  1. コードネームを読みやすくするため
  2. 書くのを簡単にするため
  3. 演奏者にオルタードスケールを使ってもらうため

オルタードテンションが2つ入るコードネームはどうしても読みづらくなってしまいます。altと書くことで読みやすさと書きやすさを両立することができます。

1小節目はG7(#5,#9)、2小節目はG7altと表記した例
オルタードコードの表記例楽譜

作曲者がオルタードスケールをイメージして曲を書いた場合、G7(#5)とだけ表記すると、演奏者にとってはホールトーンスケールも選択肢に入ります。

しかし、G7altと表記しておけば、オルタードスケールの響きを意図していることが演奏者に伝わり、コードボイシングもオルタードスケールから選んでもらえます。

7altのボイシング

7altではさまざまなボイシングが使われます。ここではよく使われる7(#5、#9)の6弦ルート、5弦ルートのフォームを紹介します。

6弦ルート

G7(#5,#9)4弦b7thのギターコードダイアグラム

#9を省略したフォームも使われます。

#9省略フォーム

G7(#5,#9)4弦b7thのギターコードダイアグラム

ルートに置き換えたフォーム

G7(#5,#9)4弦b7thのギターコードダイアグラム

5弦ルート

G7(#5,#9)4弦3rdのギターコードダイアグラム

#5を省略したフォーム

G7(#5,#9)4弦3rdの#5を省略したギターコードダイアグラム

6弦、5弦ルートのフォームとは別に、響き優先のストレッチフォームもあります。

ストレッチフォーム

G7(#5,#9)4弦3rdのギターコードダイアグラム

G7(#5,#9)4弦#9thのギターコードダイアグラム


G7(#5,#9)4弦3rd小指のギターコードダイアグラム


G7(#5,#9)4弦b7thのギターコードダイアグラム


コードフォームの覚え方

コードフォームはコード進行のコンピングとして覚えるのがおすすめです。好きな響きのフォームに厳選して使ってみてください。

Cマイナーキーの251コンピングトップの音Ab-Bb-Bb楽譜


Cマイナーキーの251コンピングトップの音C-Bb-G楽譜


Cマイナーキーの251コンピングトップの音Ab-G-F楽譜


Cマイナーキーの251コンピングトップの音F-E-D楽譜


Cマイナーキーの251コンピングトップの音D-Eb-F楽譜


Cマイナーキーの251コンピングトップの音F-Eb-D楽譜


Cマイナーキーの251コンピングトップの音D-Eb-Fハイポジション楽譜


Cマイナーキーの251コンピングトップの音Ab-Bb-C楽譜


Cマイナーキーの251コンピングトップの音C-Bb-Gハイポジション楽譜


Cマイナーキーの251コンピングトップの音F-F-F楽譜


Cマイナーキーの251コンピングトップの音D-Eb-D楽譜


Cマイナーキーの251コンピングトップの音F-Eb-Dストレッチフォーム楽譜


Cマイナーキーの251コンピングトップの音F-Eb-Dストレッチフォーム楽譜
メモ

コードボイシングを選ぶときはトップの音でメロディを作るようします。

メロディは、「上昇させる」「下降させる」「同音で続ける」の3つで作るのが簡単です。

ドミナントコードで使える7つのスケール

ドミナントコードで使えるスケールの構成音を見比べておくと、コードネームについているテンションから最適なスケールを選ぶことができるようになります。

ドミナントコードでよく使われるスケールは以下の7つです。

ミクソリディアンスケール
Gミクソリディアンスケールの五線譜

リディアンドミナントスケール
Gリディアンドミナントスケールの五線譜

ミクソリディアンb13スケール
Gミクソリディアンb13スケールの五線譜

オルタードスケール
Gオルタードスケールの五線譜

ミクソリディアンb9,b13スケール
Gミクソリディアンb9,b13スケールの五線譜

ドミナントディミニッシュスケール
Gドミナントディミニッシュスケールの五線譜

ホールトーンスケール
Gホールトーンスケールの五線譜

7つのスケールをまとめると以下のようになります。

 Rb99#9311#11/
b5
5#5/
b13
13b7
ミクソリディアン    
リディアン♭7    
ミクソリディアン♭13    
オルタード    
ミクソリディアン♭9,♭13    
ドミナントディミニッシュ   
ホールトーン     
#11とb5の使い分け

スケールに5度の音が入っていれば#11、入っていなければb5になります。

#5とb13の使い分け

スケールに5度の音が入っていればb13、入っていなければ#5になります。

ドミナントコードのテンションから使えるスケールを見つける方法

ドミナントコードで使える7つのスケールの表を見れば、ドミナントコードに含まれるテンションによって使えるスケールを見つけることができます。
9thをテンションを含むドミナントコードで使えるスケール

13thをテンションを含むドミナントコードで使えるスケール
#9th、b9thをテンションを含むドミナントコードで使えるスケール

2小節目のb9thと#11thのテンションは、読みやすくするためDb/G(Gトライアドの上にDbトライアドが加わる)と表記されます。

3小節目も同様に、Ab/Gと表記されます。

オルタードテンションを含むドミナントコードで使えるスケール

1小節目はGトライアドの上にBbmトライアドが加わる表記のBbm/G。

2小節目は全て7altと表記されます。

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